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ソイレント・グリーン

ソイレント・グリーン SOYLENT GREEN

ソイレント・グリーン [DVD]ソイレント・グリーン [DVD]
(2003/08/08)
チャールトン・ヘストン、エドワード・G・ロビンソン 他

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製作年:1973年/製作国:アメリカ/上映時間:97分/監督:リチャード・フライシャー

<STORY>
ハリイ・ハリスンの小説「人間がいっぱい」をベースにした人口増加により、格差社会が拡大した地球の未来を描いたSF映画。

2022年。
人口増加により、食糧や水などの資源が枯渇化し、深刻な社会問題になっていた。限りある資源は一部の特権階級に支配され、貧困にあえぐ一般市民はわずかな配給に頼るしかない。また夜間は外出が禁止されるために住むところがない人々は辛うじて建物の階段や教会などにその身を寄せていた。
そんな中、ある高層マンションで一人の富豪が殺される。
事件を担当したソーン刑事は同居人のソル老人の協力を得て、捜査を開始するが何者かに尾行される。そしていよいよ核心に迫ろうとした時、一方的に事件の終結を告げられた。

納得がいかないソーン刑事は突っぱねるが、同時に任務中に何者かに狙撃される。そしてソル老人はついに事件の真相を知ることとなり、絶望のあまり自ら安楽死を求めた。
死の間際、ソル老人から驚くべき内容を告げられたソーン刑事は、証拠を掴むべくある場所へと向かった。



<感想> ネタバレあり
古い映画です。
内容も非常に分かりやすく、上記のあらすじで真相が分かってしまう人もいるくらい、今では何というか…珍しくない話でしょう。
しかし、逆に言うと「フィクション?フィクション……なんだよねぇ…?」と実に後味の悪さを感じる作品でもあります。
すでに地球人口は70億を超えています。これは笑えない内容なのですよ。

日本は食糧自給率が40%を切るという、自滅コースまっしぐらの国です。先進国の中でダントツぶっちぎりTOPですよ…2位のイギリスですら70%なので、ありえない数字なんです。そのイギリスが「これはいかん!!」と焦って自給率アップを図っているのに、日本は全く動きがないですよね……政府の鈍感さが怖いです。

そして「水」ですが、日本は非常に「水」には恵まれています。恵まれ過ぎてその重要さが分かってないのが非常にまずいことになっています。
すでに水の枯渇が深刻化している中国が、日本の水源を買い占めているのですよ……事の重大さを分かってないので簡単に売ってしまっているのが現状です。
このままいくと、目の前に水源があるにも関わらず、咽喉の渇きに苦しみながら他国に輸出されるのを見ることになりそうです。

そんな現実を知っていると、この作品は本当に怖い。
この作品を見る気になったのは、映画感想ブログに紹介されていたのを読んで興味を覚えたんですね。まぁ、ネタバレしていたのですが…見たくなったんですよ。
見て良かったですよ。文字だけではこの痛烈な皮肉は分からないです。

水と食料がすでに超希少価値なので、主人公であるソーン刑事と同居人であるソル老人が本当に美味しそうに野菜や肉を食べるシーンが全てを物語っています。
(刑事である特権を利用して、現場から酒や食料・備品などを堂々と持ち帰るところが凄いですね。)
またここまで人口過多になってしまうと「人権」なんて無くなります。
ソーン刑事の同居人であるソル老人は「本」と呼ばれます。
その「知識」を文字通り買われているんですね。
見た目の美しい、若い女性は「家具」として契約して、「建物用」と「個人用」など分類されます。
気に入らなければ「交換」できるんですよ…。

ソーン刑事はソル老人を「モノ」ではなく、ちゃんと「同居人」として認めているので、ごく普通の会話がありますし、一緒に「生活している」なぁと感じるので、職場で「もう年なんだから新しいものに交換しろ」と上司が言った時に、初めてソル老人の立場が分かります。
父親と息子みたいな関係に見えるので、別れのシーンは切なかったですね。「愛してる」ってお互いに言うところが何とも。

ここからネタバレ!

















もうここまで書けば、何が真相なのか分かりますね。映画も全く予備知識なくても、分かります。
タイトルの「ソイレント・グリーン」が作中で提供される合成高栄養食品だと出た時点で分かっちゃう人もいるかな…。
実際のところ普通の野菜や果物、肉が特権階級の人間ですら、スーパーマーケットで自由に選んで買える状況でもないんですよ。
そこまで描けば、自ずとこの人口を養う「合成食品」の原材料は?ってなるでしょう。

いま、この地球上で最も多く、確保が難しくないモノは何?

答えはそう、人間です。


一応、作中では海中プランクトンから合成されたと謳っていますが、ソル老人たちが殺人現場で手に入れた「資料」を参考にして討論した結果、数年前にすでに海は死に、そこにいる生物はプランクトンも含めて絶滅してしまったと分かったわけです。
そのため、原料が海中プランクトンでなければ何なのか?
もう地球上には代わりになる生物がいない以上、消去法で「人間」だと結論が出たのですね。
ソル老人はそれに絶望して、「ホーム」と呼ばれる安楽死を提供する施設に行くわけです。
人口増加を少しでも抑えるために建設された場所ですが、そこで「死」を受け入れる代わりにかつての美しい自然を映像で見ながら、好きな音楽を聴きながら、最期を迎えることができるのです……この施設もマジで導入されるような気がする。(いや、死にたいけれど自殺できないから人を殺して死刑になるなんてバカはここに行けばいいんだから…)

いやいやいや、ここが要は「ソイレント・グリーン製造工場」と直結していたんですねぇ。

元々、特権階級の人間ですら死んだら身内が望まない限り、あるいは身寄りがない場合は葬式も省略して、ゴミ処理場に死体が運ばれるいうシーンがあったので、完全にこのルートは出来上がってますね。
古い映画なので、工場内も至ってシンプルでどこにでもありそうな昔の製造工場ですが、それがかえってリアルに感じられました。
特別なことじゃないんだよ…って。

アクションシーンもほぼないです。
銃撃戦が少しある程度ですが、あっさりしていて、ラストも臨場感が欠けますが、内容があまりにも現在の私たちの生活ぶりにリンクしているので痛烈な作品になっています。

映画のオープニングで古き良き時代から産業発展、高度経済成長期を経て、自然破壊や大量の廃棄物、人口過密の証拠写真をスライドのごとく次から次に映す演出がいいですね。
ありきたり過ぎるネタだと思うかもしれませんが、それが逆に怖いじゃないですか。

つまり「人間が人間を飼育して、食糧にする」ことがありきたり…なんですから。

これ、今でも十分におススメできる作品ですよ。



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こぶた貯金箱

Author:こぶた貯金箱
知識は浅く広くがモットーですが、好きなモノにはのめり込むタイプです。
ほとんどが図書館で出会いますが、過去に衝動的に手に入れた本なども紹介していきます。かなりマニアックなもののありますよ。

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