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屍者の行進

屍者の行進―異形コレクション〈6〉 (広済堂文庫)

屍者の行進―異形コレクション〈6〉 (広済堂文庫)

著作者:

出版社:廣済堂出版

価 格:800 円

異形コレクション第6弾です。
私のとってこの本は非常に感慨深い一冊となっています。なぜなら、この本が私を異形コレクションシリーズにどっぷりとはまらせてくれた一冊なのです。

テーマは「屍」…タイトルが「死者」ではなく、「屍者」となっているのがポイントです。つまりこの本では「霊」ではなく「歩く死体」「生ける屍」がテーマになっているのです。
「生ける屍=ゾンビ」は定番ですが、さすがに一癖も二癖もある作家たちが集う狂宴なだけあって、その定番も色とりどりで面白いのです。
この一冊に出会わなければ、私の本棚の一角が黒で塗りつぶされることはなかったでしょう(…異形コレクションは黒い背表紙に黄色でタイトルが書かれています)

個人的に好きな作品

「三次会まで」中井 紀夫…怪談話につきものの、同窓会での再会が舞台です。
いい加減大人になって、和気あいあいで集った同級生たち。かつての自分を振り返り、あれこれ思い出話に花が咲きますが……いじめた方は子供だったと笑い話にできますが、いじめられた方は絶対に笑い話にはできない過去だということを心に留めましょう。

「ジャンク」小林 泰三…一見西部劇風な作品ですが、素晴らしいまでに屍者の世界になっています。
読んでいてこんな表現があるんだと本気で感心しました。この世界観をこの短編に使ってしまうのがもったいないくらいです。それこそハリウッドなら超大作に仕立て上げるかと(笑)

「地獄の釜開き」友成 純一…有名な「ゾンビ」という映画で「地獄は満杯なのだ」というセリフがあるそうです。
この作品は「天国も地獄も満杯で、これ以上死者を受け入れることができない」という何ともすごい設定です。もしそうなったら、どうなるか。誰も考えつかない世の中になるのですよ…不老不死に憧れる人間はいるでしょう。しかし、この作品を読むとそれはどうかと本気で悩むことになります。

「死にマル」岡本 賢一…上の作品に世界観が少し近いです。病気やけがをしてもそう簡単には死なないようになる薬が発明されて、めでたしめでたし…とはいかないのが世の中で。
人間の人口増加は止まることを知らず、結果、人口が増えすぎないように「強制的に」死を与えなければいけないとしたら?これまた短編で消化するには惜しい設定です。

短編の持つ切れ味やオチが際立った一冊です。
テーマがテーマだけあって、作品がファンタジーやSF要素よりもホラー色が強いので、ホラー好きには非常に楽しめるかと思います。
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こぶた貯金箱

Author:こぶた貯金箱
知識は浅く広くがモットーですが、好きなモノにはのめり込むタイプです。
ほとんどが図書館で出会いますが、過去に衝動的に手に入れた本なども紹介していきます。かなりマニアックなもののありますよ。

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