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姑獲鳥の夏

姑獲鳥の夏 うぶめのなつ

姑獲鳥の夏 (KODANSHA NOVELS)姑獲鳥の夏 (KODANSHA NOVELS)
(1994/08/31)
京極 夏彦

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この世には不思議なことなど何もないのだよ―

<STORY>
終戦して数年が経った東京は中野で古本屋「京極堂」を営む中禅寺秋彦(通称:京極堂)の元に、作家の関口が奇妙な話を持ち込んだ。
すでに臨月を迎えたはずの妊婦が二十か月を経てもなお未だ出産出来ないという。またその夫は密室から消え失せたと。
京極堂との会話で関口はその男がかつて旧制高校時代の先輩であったことを知る。
ここまでは噂話でしかなかったが、奇妙な縁か「他人の記憶が見える」という自称・名探偵榎木津の元に、その失踪した男を探して欲しいと依頼が入った。
榎木津と京極堂の妹である敦子と共に問題の病院に向かった関口の中にひどく曖昧な記憶が蘇る…。
関口を絡め取る不可思議な謎。
ここに京極堂の「憑き物落とし」が始まる。


<感想>
これより前の記事でコミック化された「魍魎の匣」を紹介しています。
こちらが本来の京極堂シリーズの第一巻で、今度コミック化するそうです。その前に第三巻の「狂骨の夢」がコミック化されてますが…順番がなぜにここまでずれたんだろう?しかし、私も原作は「魍魎の匣」の方を先に読んでいます(笑)
順番が変わっても「狂骨の夢」まではぎりぎりセーフですね。前作を読んでいなくても話の内容を理解するのに問題はないと思います。
触れる箇所は「魍魎の匣」に登場する関口の書いた小説「目眩」が本作の出来事を書いたとされるくらいかな?
知らなくても問題はないけれど、知っていると「ああ、こういう風に書いたのか」と妙に納得できるはず。

さてさて、内容ですがミステリなんですが、ミステリなんですが、京極堂シリーズはちょっと好き嫌いが分かれるかと思います。
私はとても面白いと思いましたが、純粋にアリバイトリックとか密室トリックとか好きな人はダメかもしれませんね。
本作でもいわゆる「密室」が謎として提示されますが、トリックらしいトリックではないです。
人によっては「そんなのありかよ!」と言うかもしれませんが、私は「あり」だと判断しましたから(笑)

自称・名探偵として榎木津が登場しますが、このシリーズは古本屋の店主であり、神主、そして陰陽師でもある「京極堂」こと中禅寺秋彦が俗にいう「探偵」です。
そして「謎の解明」は京極堂曰く「憑き物落とし」ということになります。

非常に独特なやり方ですが、この「憑き物落とし」には引き込まれました。
また「妖怪話」も面白い。
このシリーズの面白さを伝えるのは難しいですねー。本当に読むしかない。
最初から最後まで緻密に練り込まれた謎とその解明…いろいろな伏線が張られいて、それをこれまた見事に回収していく様は感嘆を禁じえません。

京極堂シリーズのタイトルは妖怪の名前が使用されて、内容もそれに絡んだ事件や謎が登場します。読みにくい名前と見た目にインパクトを与える「ぶ厚さ」に惑わされず、一読して下さい(笑)

ちなみにいろいろと個性的なキャラクターが登場しますが、私はやっぱり「京極堂」が好きですね。
榎木津も面白いんですが……巻き込まれると非常に大変な目に遭わされるので、遠くから見ていたい人です(笑)
関口は、鬱に引きずり込まれそうなので避けたいです(←同類なので危険なのです。ごめん><)。

この作品は映画化されているんですが、まだ見てません。
「魍魎の匣」が…ね。ちょっと、というか、かなり…ね。そのため、見るのに勇気が必要なのです(笑)
本作ではいろいろと問題のある描写というか、モノ…と言ってはいけない重要素が登場するのでコミックの方も気になるところです。

「魍魎の匣」もそうでしたが、この「姑獲鳥の夏」もラストはとても切なかったなぁ。
何とも遣り切れないもの悲しさが残ります。


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川に死体のある風景

川に死体のある風景

川に死体のある風景 (創元クライム・クラブ)川に死体のある風景 (創元クライム・クラブ)
(2006/05/27)
綾辻 行人、有栖川 有栖 他

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美しい川面に浮かぶ死体、そこから生まれる謎。
歌野晶午、綾辻行人、有栖川有栖など、六名の本格作家が、川を舞台に競作したミステリアンソロジー。

<収録作品>
歌野晶午「玉川上死」
黒田研二「水底の連鎖」
大倉崇裕「捜索者」
佳多山大地「この世でいちばん珍しい水死人」
綾辻行人「悪霊憑き」
有栖川有栖「桜川のオフィーリア」

<感想>
アンソロジーは大好きです。
理由としては、一冊で多くの作家の作品が読めることと、当然ながら短編なので読みやすいからです。
また「テーマ」をどのように解釈して、どのように表現するかそれぞれの作家の個性が非常に出る形式でもあるからです。このブログにも紹介していますが「異形コレクション」というホラーアンソロジーもこれが理由ではまりました(苦笑)

今回のテーマはタイトル通りに「川と死体」。
お約束として必ず冒頭に「川と死体」を出すというのがあったようです。期待通りにどの作品も見事にそれぞれの川、それぞれの死体を出してくれました。
ミステリではありますが、決まりごとはそれだけですので、「川と死体」をその後どのように料理するかは作家次第。
実に面白い内容が揃いました。

歌野晶午「玉川上死」
ゆらゆらと川を流れる死体がひとつ……ところがその死体を引き上げようと追いかけてきた警官が「ちょっと待て~!」と叫ぶと、「僕のことですか?」とその「死体」がひょっこり顔を上げた!
死体の振りをして最終地点まで流れることが出来るかというバカみたいな賭け事をしていた高校生たち。
ところが、それを中継しているはずのふたりが何者かに殺されていたことが判明した。

短編ながらなかなかどんでん返しが効いた作品でした。
高校生の「今しか見ない、自分の楽しみを優先する、子供扱いは嫌うけれど、子供であることを最大限に利用するずる賢さ」がさく裂します(苦笑)
軽快な文章なのですが後味は悪い方ですね。

黒田研二「水底の連鎖」
川に軽トラが転落したと通報を受けて捜索したところ、同じ場所からいろいろなゴミに交じって何と2台の車が発見された。そしてその車にはそれぞれ遺体が。
調べたところ、死後1か月ほどの女性は心臓麻痺、死後2週間ほどの男性は胸部圧迫による事故死、そして軽トラの運転手は逃げ遅れて窒息死……見通しの良い川沿いの道で一体何が起きたのか?

同じ場所で3件もの死亡事故。いかに事故の多い場所とはいえ、揃いも揃って同じ場所に車が突っ込むなんてあり得ない。
そのあり得ない事故の裏側に隠されている謎を解く作品です。
「あーなるほどね」と思いますが、真相は証拠があるわけではないので「謎解き」で終わります。

大倉崇裕「捜索者」
山間を流れる沢に赤いジャケットが。
山小屋で待機しているはずの彼がなぜ外に出て、そして沢に転落したのだろうか…?
遭難者を捜索するための山岳救助隊とそれに協力する民間人の登山者たちの前で起きた過去の事故。しかし、再び同じ山で起きた事故が燻っていた疑惑を呼び覚ます。

「沢」は「川」ですよね?作者はまず確認したそうです(笑)
まぁ、解釈の違いですよね……でも、作品を読み終えると「川に死体のある風景」ではなく「山に死体のある風景」の方がしっくりきます。作者もそう認めてました(笑)
内容としてはまずまずのショートミステリトリックで面白かったですよ。でも、山…ですね。山が舞台です(苦笑)

佳多山大地「この世でいちばん珍しい死体」
舞台は南米コロンビア。そこを流れる川から体中、自動小銃で撃ち抜かれた「溺死体」が発見された。同日、その近くにある刑務所から「いるはずのない人間」が「脱走しようとして銃殺される」という奇妙な事件が発生する。
果たしてその事件の裏に隠された理由とは?

舞台は南米コロンビアというアンソロジー唯一の海外の川で起きた事件です。まぁ、理由は「治安の悪さ」が「奇妙な事件が起きた背景」のひとつなんですね(苦笑)
事件の詳細を推理するにはちょっと分かりにくいかもしれませんが、私はむしろこの事件に関わった人たちの方が面白いと思いました(←おいおい)

綾辻行人「悪霊憑き」
ひとりの女性が川から水死体となって発見された。彼女は※※※※※※※に憑りつかれて死んだのだ、と思われていたが…。

えーあらすじを読むと「ミステリ?」と思うかもしれませんが、これは綾辻氏の意図したものです。※の表記は実際に作品でも使用されています。
実に単純明快な事件なのですが、それを取り囲む全てが非日常的に仕上がっていて、異色な作品になっています。
笑えるのは「この世に不思議なことなどないんだよ」と日本で一番有名な古本屋の店主…という表現が出てくるところでしょうね。京極堂を知っている人は冒頭からニヤリと笑えます(笑)

有栖川有栖「桜川のオフィーリア」
雪解け水が入り込む川で一人の少女が死んでいるのを発見された。桜の花びらが舞う季節のことである。
彼女は自殺と断定されたが、数年後に彼女の死に顔を撮影した3枚の写真を友人宅で発見した男性が、疑惑を胸に有栖たちの元を訪れた…。

久しぶりに江神部長に出会いしました。有栖川有栖と言えば「火村准教授」の方が有名なんですが、実際はこちら江神部長の方がデビュー作からの探偵なんですよね。
こちらも少女の死の真相というより、写真の謎を解くのが焦点なので「犯人当て」ではなく「謎解き」になります。でも、すっきり纏まっていて切ない話でしたね。


どれもこれも個性が出ていて楽しい作品でした。


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シャイニング

シャイニング THE SHINING

シャイニング 特別版 [DVD]シャイニング 特別版 [DVD]
(2002/04/05)
ジャック・ニコルソン、シェリー・デュバル 他

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製作年:1980年/製作国:イギリス/上映時間:143分/監督:スタンリー・キューブリック

<STORY>
コロラド州ロッキー山上にある「展望ホテル」は冬の間、雪に閉ざされるために営業を休止して閉鎖される。その間の管理人として、小説家志望のジャック・トランスが雇われることとなった。
しかし、このホテルは前管理人が閉鎖された空間に心を蝕まれ、妻と娘ふたりを斧で惨殺して、自らも猟銃で自殺するという悲劇が起きていた。
それを告げられてもジャックは気にせずに妻ウェンディと息子ダニーを伴って住み込みを決める。

ホテル閉鎖の日、ジャックとウェンディがホテルを案内されている間、ダニーは料理主任のハロランと語り合うが、ともに「シャインイング」と呼ばれる超能力を有していることが分かる。
ダニーはその力によって、すでにこのホテルは何か奇怪な力が働いていることを察していたのだ。
そして、猛吹雪によって電話回線までも切れてしまい、ホテルは完全に隔離されることになる…。

<感想> ネタバレあり
ジャケットの写真(ジャック・ニコルソンの狂気の笑顔)「レッド・ラム REDRUM」の言葉だけ知っていた作品です(苦笑)
特に「REDRUM(赤い羊)」は本当にいろいろなところで見たなぁ…有名どころは「金田一少年の事件簿」ですね。蝋人形が出てくる事件で、明智警視が妙に目立った作品でしたね。
もうひとつは由貴香織里「赤い羊の刻印」という漫画なのですが、分かる人いるかなぁ(苦笑)

いや~こういうSTORYだったんですね。
「ヘルレイザー」よりは意外性なかったですが、もっとスプラッターかと思っていました。

原作がスティーブン・キングで、彼の作品の映画化にしては珍しく良作と聞いていましたが、実際は原作とはかなり異なっていて、そのキング本人からかなりバッシングされていたことをWikiで知りました。

本編を見終わったときには、感想としては悪くはなかったけれどやはり少々難解だったので、音声解説を初めて見てしまいました(笑)
ステディカムが導入された映画であることは何かの特別番組で見て知っていましたが、それ以上にキューブリックが何度も何度もテイクすると聞いて驚きました。ギネス記録(1シーンに132回)って何?しかもそのシーンはカットってどれだけ鬼なんだろう…役者も大変だぁ…。
最後は演技じゃなくって、本気でイライラしたり、ヒステリー起こしてたって、そりゃそうだろうよ…。
一番すごいのはダニー役のロイド君でしょうね。可愛い子でしたが、こんな監督に付き合って頑張ったんだから。
最後のシーンは「本当に転んだ」ってのがいい(笑)

ここから先、ネタバレ!



















あれだな…ホテルを建てた場所がそもそも墓地って問題だよね。
定番と言えば定番なんですが、普通は避けて通るだろうそういう土地事情(苦笑)
そしてさらに問題なのが、本編鑑賞中の字幕で「墓地」を「基地」と読み間違えていた私だよね(自爆!)
だから、肝心の「呪われたホテル」が分かってなかったんだから、もうどうしようもない…orz
でもジャックが徐々に狂気に陥ってくのは前任者の呪いか?と思っていたから違和感はさほどありませんでした。
ただバーテンや237号室の怪なんかはそれだと説明つかないんだよね(苦笑)
また、ラストシーンの1921年の写真…あれが分からなかったんですよ。その後の解説ですぐに自分の勘違いに気が付いて凹みました…(泣)

それでも237号室のあれは一体何だったんだろう……腐敗した老婆の意味はあまり考えちゃいけないのか。
最初は殺された妻かと思ったけど、いきなり老婆に変わったから驚いた。
あの人、実にいい味出してました(笑)

いい味出していたと言えば、あの双子(本当は8歳と10歳の姉妹だそうで)もそうでしたね。
いきなり登場してきて、次にしゃべって、そして惨殺現場(←これびびったw)と、点々としたシーンは印象に残りました。あの双子も何かの漫画で見たなぁ。

REDRUMのシーンがあんなに簡潔というか、そんなに意味深ではなかったのが意外でした。もっと重要なシーンかと思ってました。
完全に刷り込み状態だったかな。他の作品の方が、重要視して登場してたから(苦笑)
タイトルの「シャイニング」という超能力はあまり出て来なかったので、よく分からなかったのですが、あの時のダニーは母親に警告するためにあれを使ったのでしょうか。
斧でドアが壊されれば、嫌でも起きるだろうけど…。

料理長のハロランもあんなにあっさり殺されるとは思ってなかったですね。原作ではちゃんと活躍して生き残るそうですが、映画だと本当に……ジャックの狂気を証明するために死に、母子の脱出のために雪上車を持ってきただけ(苦笑)

徐々に徐々に狂っていくジャックを演じたジャック・ニコルソン(役名と一緒なのはダニーも同じなのでちょっとびっくり!)は本当に凄かった~。
最後の斧を持ってにた~と笑うシーンは確かに名演技です。
撮影時はリアルタイムでもかなり大変だったようなので、身を削る演技だったかもしれませんね。

この映画の音声解説を見て驚いたのは、巨大迷路を上から見たシーンだけ視覚効果を使った特撮で、残りは全部実写だったということでしょうか。

あのエレベーターから大量の血があふれ出して迫ってくるシーンも実写だったんですね。
1万リットルの血のりを用意して挑んだと言いますが……片づけ大変だったろうなぁ(←そこか!)
巨大迷路も飛行場にセットを用意して、板張りに枝を打ち付けて作ったそうですが、撮影中にスタッフが本当に迷子になったのだからすごいです(笑)
またラストのシーンでジャックがダニーを追いかける時に、スタッフは火の元に細心の注意を払ったとか…火事になったら逃げ場がないので冗談にならないから(←マジで怖いね)
映画は非常に丁寧に作られているなぁと実感。
本編中では気が付かなかったけれど、終盤のシーンでは雪の代わりに「塩」を使っていたそうです。さらさらのパウダースノーと区別がつかなかったけれど、言われてみれば玄関口のシーンは雪が全く溶けてなかったので、確かに雪ではないですね。
それにしても塩の量も半端じゃない。

ちなみに、この映画は予定を大幅にオーバーして撮影され、その間は撮影所を独占していたために、その他の映画撮影にかなり影響を及ぼしたとか。
「レイダース―失われた聖櫃―」「スターウォーズ2」とか…って両方ともスピルバーグ?!他にも迷惑を被った作品があったので、これは相当恨まれたんじゃないかな?

まぁ、そんな細かいことを気にしてたら映画監督なんてできないんだろうな(苦笑)



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吹雪の山荘~赤い死の影の下に

吹雪の山荘―赤い死の影の下に (創元クライム・クラブ)吹雪の山荘―赤い死の影の下に (創元クライム・クラブ)
(2008/01)
笠井 潔、北村 薫 他

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<STORY>
大みそかの夜、それぞれの理由から清沢郷の山荘にやってきた宿泊客たち。
ある山荘が「幽霊山荘」と呼ばれる曰くつきの山荘であることから、モノ好きな若者たちがその山荘へと向かった。
そこで首なし死体を発見するが、荒れた天候により外部への連絡が取れない状況となってしまう…。

<感想>
本作は「リレー小説」で、執筆者たちが誇る名探偵たちが「宿泊客」として登場し、事件の謎を解いていくものです。
名探偵勢揃いの豪華絢爛な設定ではありますが…

しかし!「リレー小説」には大きな落とし穴があります!


好き勝手にやってしまうと収拾がつかなくなる!

当たり前ですが、「事件の発端」担当と「事件の解決」担当は別の執筆者となります。またその間に「中盤事件」担当や「推理」担当など入るので、あまりあっちこっちに視点を変えたり、あるいは事件を起こして後は知らんみたいな投げっぱなしをやると、解決する事件も解決しません。

かつて「堕天使殺人事件」というリレー小説を読んだことがあるのですが、これはひどい出来でした。
密室殺人の解決方法がいくらなんでも強引で、また一章丸ごと「あれは本事件とは関係なく、狂言」とばっさりと切られるという何とも後味の悪いものとなりました。

そんな失敗があったにも関わらず、またもやリレー小説に手を出す私も私なんですが(笑)

最大の問題は登場人物として有栖川有栖青年が出ているけれど、作者である有栖川氏が諸事情により辞退するというハプニングがあったことでしょう…この執筆陣で読んだことのある作者は有栖川氏だけだったのに(爆笑)
まぁ、法月氏が二章も担当して、有栖川氏の名前が載ってなかったことから「急きょ辞退」だと分かっていたんですけどね。

せっかくの豪華探偵陣も、作品を読んでいないので、彼らの人となりがよく分からなかったのがまた何とも(笑)
まぁ、問題なかったからいいやw

今回は「堕天使~」ほど空中分解的なことはなかったけれど、やっぱり前任者の推理を次の方が否定したりと忙しかったですねぇ。
最終的には、まぁ…何とか事件としてはギリギリのところで「ちょっと待て!こんなんあるかぁ!」は避けられたと思います(苦笑)

リレー小説ってやっぱり難しい形態ですねぇ。

遊星からの物体X

遊星からの物体X THE THING

遊星からの物体X [DVD]遊星からの物体X [DVD]
(2012/04/13)
カート・ラッセル、・ウィルフォード・ブリムリー 他

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製作年:1982年/製作国:アメリカ/上映時間:109分/監督:ジョン・カーペンター

<STORY>
南極の氷原を一機のヘリが低空飛行し、一匹の犬を追跡していた。乗組員はその犬を狙撃するがうまくいかない。
やがて犬はアメリカの南極観測基地にまでたどり着き、興奮状態のまま犬を殺そうとした彼らは手違いでヘリと共に一人が爆死、もう一人はアメリカ調査員を撃ってしまい、反撃で射殺されてしまう。
ノルウェーの調査員だった彼らに一体何が起きたのか、真相を確かめるべくノルウェー隊の基地に向かったヘリ操縦士マクレディらが見たものは無残にも全滅した基地だった。
基地の外で奇妙な焼死体を発見し、調査報告書やビデオテープと共に基地に持ち帰ったが、事はすでに始まっていた……。


<感想> ネタバレあり
タイトルの「遊星からの物体X」は知っていましたが、内容は全く知りませんでした。結構、そういう作品が多いのです(笑)
この作品は「SF」というより「SFホラー」になるんですね。
確かにやけにグロテスクな自殺体や焼死体が最初から出てきますからね…凍りついた血が変なオブジェに見えましたよ。
80年代の作品の割には十分に見ごたえあるあの焼死体…やっぱり評価高かったんですね。私はもうこの作品はあれで十分ですよ(苦笑)
その後の逃げてきた犬の変貌……の前に、すでに事は起きていたんですよね!
影でしか分からなかったので、一体誰が「THE THING(ソレ)」なのか、見ているこちらもドキドキします。

これ以降、ネタバレになります。


















そしてついに逃げてきた犬の変貌が起きてからはノンストップ。
ノルウェー隊の全滅の理由が分かり、謎の生命体の特殊能力である「同化」が明るみになり、また生物学者のブレアによるコンピュータでその同化の速度を計算するシーンで、この生命体が人間社会に潜り込んだら人類を完全同化するまで2万7千時間という事実や、ノルウェー隊の残した記録などで体液だけでも生きているというとんでもない強靭な生命力があると説明されるけれど、それに無理がない(苦笑)
あの犬だけではなく、持ち帰った焼死体まだ生きている?って分かった瞬間、襲われるところがいいですね、王道です(苦笑)

もう証拠だなんだとのんきなことは言ってられない。
犬の残骸も持ち帰ったモノも取り込まれてしまったかつて仲間だったモノも全部燃やし尽くす!
しかし、これで全部終わりとは思えない。
ブレアがまず人類社会に辿り着かせてはいけないと、ヘリや雪上車、無線機などを破壊しまくる暴挙を犯す。気持ちは分かるけれど、こんな状態では破壊だけでなく殺人までエスカレートするのは目に見えているので拘束。
その後、仲間の中に潜んだソレを見つけるためにテストをしようとするが、ソレに先を越されてしまい、さらに皆の中に広がる疑心暗鬼。

もうね、見ているこっちまで疑って疲れてしまう。

そもそも、体液一滴で同化して増殖するのだから、何人が変わっているのか分からないしね。
吸血鬼やゾンビよりも怖いよ、この増殖能力…。

主人公のマクレディに疑いがかかり、その後の展開は本当に早かった。
心臓が止まったとされる隊員が出たとき、怪しいなと思ったら、やっぱりそうだったのは嬉しかった。しかし、いきなり胴体が割れて医者の腕を食い千切ったのは想定外(笑)
血液簡易検査でのテストなんかも誰か正体がバレるとまでは分かっていたけど、驚かせ方がうまい。
それに最終的にはブレアまで乗っ取られていたのがねぇ……あれって、破壊活動をする前からだったの?ああやってわざと隔離されてお手製の円盤作って南極脱出しようなんて、かなりの頭脳プレーですね。

ちょっと分からなかったのは屋外でマクレディを嵌めるための裂けた上着を発見したフュークスの件かな?
彼は完全に燃やし尽くされて発見されたけれど、あれは何だったんだろう…作中では乗っ取られるのを防ぐために焼身自殺したかもと言われていたけれど、その後に例の上着が別の場所から発見されてマクレディが疑われるからねぇ。

最終的には発電機が無くなって、生き残ったメンバーも凍死確実になったところが何とも悲しいです。
残る道はソレを冬眠(=生き残る)させまいと基地の爆破って…ノルウェー隊と同じじゃん。
それでもあのラストは本当にソレが滅びたかどうか分からないようになっているので、すっきりしない終わり方でしたね。
でも、あのラストだから良かったと思います。
個人的に言うなら、

最高に面白かった!!

見て良かったですw

ヘル・レイザー

ヘル・レイザー Hellraiser

ヘル・レイザー [DVD]ヘル・レイザー [DVD]
(2011/09/07)
アシュレイ・ローレンス、アンドリュー・ロビンソン 他

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製作年:1987年/製作国:イギリス/上映時間:94分/監督:クライヴ・バーカー

<STORY>
フランク・コットンが手に入れた「ルマルシャンの箱」と呼ばれる小箱は究極の快楽を経験できると言われている伝説のパズル・ボックスだった。
しかし、フランクがその箱を開けると正体不明の人物が現れ、フランクの肉体は細切れに引き裂かれてしまった。
数年後、フランクの弟ラリーが妻であるジュリアを連れて、かつてフランクが消えた生家に引っ越してくる。
その引越しの途中にケガをしたラリーから滴り落ちた血がフランクを復活させてしまう。しかし、肉体を失ったフランクが完全に元に戻るにはまだまだ血が足りなかった。
フランクはかつて関係していたジュリアの協力を得て、次々と男を家に連れ込ませてその血を奪っていった。
しかし、ラリーの娘であるカースティが偶然にもその現場に踏み込んでしまい、フランクに襲われてしまう。何とか脱出したカースティは例のパズル・ボックスを知らずにフランクから奪い去り、いじっているうちに開けてしまった……


<感想> ネタバレあり
やっと見ました!!
例の「ピンヘッド」の姿は強烈で、記憶に残っていましたが、内容は全く知りませんでした(笑)
それにこの造形を持ったキャラクターや「ピンヘッド」という名前は、関係ないマンガなどで結構見た覚えがあります。それだけ有名なんでしょう(笑)

それにしても…そうかー、こういうSTORYだったんだ~~~!

何だろう…長いこと謎だったものにようやく答えを発見した感じです(笑)

本作は監督でもあるクライヴ・バーカーの小説「ヘルバウンド・ハート」が原作で「快楽の源となる苦痛、拘束と恐怖の下での道徳性」がテーマだそうですが……わかりません(笑)

まぁ、事の発端であるフランクは自堕落的などうしようもない男で、究極の快楽、究極の性的官能を体感できるという伝説に引っかかってパズル・ボックスを開けたんでしょうけど、蓋を開けたら(←文字通りだな:笑)その筋の伝道者こと「魔道士(セノバイト)」が現れて、引き裂かれちゃったという、何とも「ちょっと待て!聞いてないぞ!おい!広告に偽りありだぞ!!金返せ!」な話ですね(笑)

ここからネタバレになります。
感想書くのにネタバレしないと書けないですね。いや、あらすじでほとんどすべてなんですけどね(笑)













例のパズルボックスなのですが、あれは魔道士さんたちを呼び出して、その本拠地(地獄かなぁ、やっぱり)への扉を開く鍵なんですね。
そしてついでに魔道士による究極の快楽を体感できる契約書にもなるようです。
妙な組織だな、というのが正直な感想(笑)
それにしても後にカースティが知らずに開けてしまっても強制連行&強制執行ってどんな組織ですよ??謳い文句も知らないのにうっかり開けたら契約完了って、暴力団も真っ青な話ですね。
フランクが復活したと言っても、この魔道士の下から「逃げ出した」そうなので、さっさと捕えて帰って欲しいのに、何やら「お前がいい」って……迷惑!!

究極の快楽が究極の痛みってなぁ…SM趣味の人だけですから!!
そういう一部の人の好みというか解釈を世間一般的に押し付けないで欲しいものです。

さらに不思議なことに、フランクの復活を手助けしていたジュリアまでなぜか連行&執行されていたんですよね…フランクが捕まる前にフランクによって殺されたんですけど。
あれ?一蓮托生?
ジュリアもフランクの共犯で人を殺したけれど、これに関しては可哀想かな(苦笑)
あまりにも特異すぎるので客がいなくて暇だから、ここぞとばかりに連れ込むぜ!的な感じが否めません。

CG技術前の作品なので、肉片などはいかにも作り物に見えますが全編を通じて「ホラー」の王道を貫いていていい作品だと思います。
でも冒頭のフランクの千切れた顔を並べるシーンで、皮に目が付いていたのはいただけません。眼球は取れるって(笑)
他にもジュリアが皮を剥いだ死体を家の中に隠してあるとはいえ放置するのは無理があるかな~。思いっきり蛆が湧いていたのはいいけれど、その前に腐敗臭とか気が付かないのはおかしいって(笑)
このあたりはツッコんじゃいけない部分なんでしょうね(笑)

でも、一番のツッコミどころはこれを木曜洋画劇場で放映したというのが凄いですね…今では絶対にあり得ない(笑)
プロフィール

こぶた貯金箱

Author:こぶた貯金箱
知識は浅く広くがモットーですが、好きなモノにはのめり込むタイプです。
ほとんどが図書館で出会いますが、過去に衝動的に手に入れた本なども紹介していきます。かなりマニアックなもののありますよ。

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